教学舎 英語科です。
夏休みがあっという間に終わり、各高校が文化祭で盛り上がっていた先週、「今月中に英検の申し込みをしないと大学受験できない」。こんな話がまことしやかに語られ、広がっていました。
2019年8月の終わりに、英検から発表された内容(※1)は、まだ3年生になってからの履修選択科目を決めようとしている段階の高校2年生にとっては、青天の霹靂とも言うべきものだったと思います。詳しい大学受験のシステムに精通していない状況では焦ってしまうのも無理はありません。
結論から言いますと、「英検(S-CBT)は大学入試の一つの手段にすぎないが、予約申込みはしておいたほうが良い。」ということです。
「大学入学共通テスト」(※2)や大学の個別試験で英語を受験する代わりに「外部検定」の成績を利用する入試があり、その検定の一つである新しい検定試験(S-CBT=英検)の予約申込が始まるということです。皆さんの知っている外部検定は、「英検」のほかにも「TEAP」「GTEC CBT」などがあり、これらは今年中に申し込まなければならないものではありません。ただし、知名度や受験のしやすさは「英検」が群を抜いており、利用希望者も90%を超えています。そのため、上記のような噂が広まってしまったと思われます。新聞発表では、立教大学(※3)のように一般入試において英語の試験を行わず、外部検定利用入試のみとする記事も掲載されており、高校生の焦りを煽ったのではないでしょうか。
しかし、現実問題として、大学入学共通テストや推薦入試・AO入試での「外部検定」導入が幅広く実施・検討されている今の状況では、今回の英検(S-CBT)は可能な限り予約申込を行うべきだと考えます。受験の幅を広げ、来年度の受験生の合格可能性を高めることに、きっとつながるはずです。
(※1)英検S-CBT HP https://www.eiken.or.jp/eiken2020/
2020年度 第1回「英検 2020 1 day S-CBT®」の予約申込は2019年9月18日(水)~10月7日(月)
(※2)「大学入学共通テスト」
大学入試センターHP https://www.dnc.ac.jp/daigakunyugakukibousyagakuryokuhyoka_test/
現在の「センター試験」の名称を変更した試験(試験内容の改変あり)。国公立大学の1次試験や私立大学の合否判定に利用される。「大学入学共通テスト」においても『英語』の試験は実施されるが、指定された外部検定試験の結果を代用できる。
(※3)立教大学HP https://www.rikkyo.ac.jp/