激動の2020年が始まりました。これから新学習指導要領が適用される2024年までは、大学受験にかかわるすべての人が、その情報に注視していく必要があります。そして、高校生は文部科学省や各大学から出される入試情報を精査して自分の進むべき道を決めていかなければなりません。

さて、今回は「大学の学部や学科はどうやって決めるのか」のお話です。まずは文系の学部についてです。

早速ですが、以下の表をご覧ください。

 

 

学部の名前は、大学によって様々です。90年代以降、文系の学部に「国際」や「情報」、「コミュニケーション」、「環境」といった言葉が採用され、名称を変更しただけで、偏差値や倍率が上昇した事例もありました。実際に、大学の学部を決定するにあたり、学部名だけではその学習内容が連想できないことも多くあります。だからこそ、大学のHPを活用し、その学習内容を十分に知り、自分が取り組みたい勉強を決める必要があります。

また、仕事に直結する資格試験の対策や合格率を参考にして学部を決めることも可能です。漠然と県庁や市役所で働きたいと考えている高校生は、地方公務員の上級職や市役所の試験を受ける必要があります。また、弁護士や検事、裁判官は司法試験を、公認会計士や税理士などもそれぞれの資格試験を受けて合格しなければなりません。これらの資格を取得して就職につなげようとするならば、法学部や経済学部、そして資格対策講座の充実した大学を選ぶことになります。

もう一つ、「文系出身者は就職が困難だ」と言われる時期がありました。確かに、文系出身者の希望する企業の一般職では、入社後に、その企業での仕事に合わせた新人教育を行うことが多いため、理系出身者でも入社試験を受けることが可能です。それに対して、研究職や大学での研究内容を仕事に活かす理系の仕事を、文系出身者が希望することはありません(数学や理科が苦手で文系に進んだ人が多いのですから仕方ないですね)。実際は、最終的な就職率については、文系理系の有利不利は、ほぼありません(リクルート参照)。

就職や大学での研究、勉強内容は、高校1年の2学期に行われる教科選択から始まります。ただし、教科の好き嫌いではなく、大学や学部、そして試験科目までを詳しく調べ、後悔のない進学をしましょう。

高校生の皆さん、将来について考えるのは、今からですよ