大学進学 下から見ると…番外編その①

新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大されました。これにより、休校要請を受ける学校もさらに増え、学びの場がさらに狭められていくことが予想されます。

新学期の授業が始められない今、特に大学受援を控える高校3年生は不安と戸惑いの気持ちが強いと思われます。新しく高校に入学した皆さんも、高校の授業がどのようなものかを知らないまま現在に至っていることでしょう。神奈川県では、2月末の学年末テスト前から学校での授業が行われていませんが、臨時休校に対する学習指導については、具体的な課題や指示が出ていない高校もあれば、毎週課題を配信し、提出させる高校もあり、その格差は今後より大きくなっていくと思われます。

図らずも、文部科学省が提言してきた大学入試改革の一つの柱である「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ」という評価基準が注目されることになります。自ら課題を見つけ、学び続けようとする意志を持ち、様々な人と協力してその課題を解決していくという指針は、現在の状況において「どのように学んでいこうか」という個々の学習意欲の持ち方を評価することになります。大学入試への影響については現段階で議論される状況ではありませんが、少なくとも、推薦入試に臨もうとする生徒にとっては、1学期の成績に大きくかかわる課題の提出、登校日などで行われる学習状況確認の小テストへの取り組みを徹底して行うことが大切になります。

皆さんは、学校において、1日最低50分×6限=300分(5時間)を週に5日、さらに宿題等の家庭学習を何時間か余分に行ってきたはずです。1週間に25時間以上の勉強に加え、教科書や参考書を頼りに、新しい単元の勉強に自ら取り組んでいかなければなりません。残された時間の少ない受験生はさらに受験勉強の計画を立てる必要もあります。多くの高校がGW明けの5月7日(木)に登校日を設定していますが、休校が延期される可能性も高く、一人ひとりが学習意欲を維持し続けなければなりません。教学舎では、「オンライン授業」を実施しておりますが、今後、家庭学習についてもより具体的な方法を考えていきたいと思います。

進路について具体的に考え始める時期として最も多いのは、高校3年生の1学期という意見がありますが、その大切な時に、進路について大切な友人たちに相談したり、刺激を受ける機会が減ることはとても残念なことです。また、頑張ってきた部活動の大会も中止となり悔しい思いをしている3年生も多いと思います。でも、同じ思いの高校生がSNSなどのいろいろな方法でつながっています。身近な友達も、同じ状況にいる全国の高校生も、「一緒に頑張っているんだ」という気持ちを持って、前に進んでいきましょう。

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