評定平均を知ろう

※この記事は2021年4月に公開した記事を、2026年10月に最新の入試事情にあわせて加筆・再編集したものです。評定平均の計算方法そのものは、当時から変わっていません。

こんにちは、教学舎 進路担当のSATOです。

この記事を最初に書いたのは2021年4月、新学期が始まって1週間ほどが経った頃でした。コロナの自粛から始まった前年に比べ、ようやくきちんと新学年を迎えられた春。1年生は部活動を決めたり、高校の授業に慣れたりと慌ただしい毎日を過ごし、保護者の方々は学校が無事に始まってほっとされていた時期だったと思います。

そのころ、3年生からよく聞かれたのが「評定平均ってどうやって出すんですか?」という質問でした。実はこの質問、5年たった今でも毎年のように聞かれます。そして、出し方を間違えて覚えている高校生や、「1年生の成績は大学受験には関係ない」と思い込んでいる高校生も、相変わらず少なくありません。

推薦や総合型選抜で大学に進学する高校生が増えた今、評定平均は大学受験の「入り口」を左右する大切な数字です。この記事では、評定平均の意味から正しい計算方法、よくある間違い、そして今日からできる対策まで、保護者の方にもわかるように順を追って整理しました。

目次

評定平均とは?

評定平均とは、高校の成績(5段階の評定)を平均した数値のことです。大学に提出する「調査書」では「学習成績の状況」とも呼ばれ、小数点以下第1位までの数値(例:4.0)で表されます。

さらに調査書には、評定平均をもとにした「学習成績概評」というA〜Eの5段階も記載されます。

学習成績概評評定平均の範囲
A4.3〜5.0
B3.5〜4.2
C2.7〜3.4
D1.9〜2.6
E1.8以下

「4.3以上ならA段階」といった区切りは、推薦の出願条件や校内選考の目安として使われることもあります。まずは自分の評定平均がどのあたりにあるのかを知ることが、進路を考える第一歩です。

評定平均はどんな場面で使われる?

学校推薦型選抜(指定校推薦・公募推薦)

指定校推薦では、大学ごとに「評定平均3.8以上」「4.0以上」といった出願基準が設けられています。基準に届いていなければ、どんなに行きたい大学でも校内選考に名乗りを上げることすらできません。さらに、同じ推薦枠を希望する生徒が複数いる場合には、評定平均が高い生徒が有利になるのが一般的です。公募推薦でも、出願条件として評定平均の基準を設けている大学が多くあります。

総合型選抜

総合型選抜は、面接や小論文、志望理由書、活動実績などで評価される入試です。ただし大学によっては、出願条件に評定平均を設けていたり、書類審査で成績を確認したりします。「総合型だから成績は関係ない」とは限りません。

一般選抜でも調査書は提出する

学力試験で合否が決まる一般選抜でも、調査書の提出を求める大学がほとんどです。合否への影響の大きさは大学によって異なりますが、成績が無関係というわけではありません。

つまり評定平均は、受験方式を選ぶ前の段階から、進路の選択肢を広げたり狭めたりする数字なのです。

対象になるのは「高1の1学期」の成績から

ここは保護者の方にもぜひ確認していただきたいポイントです。大学入試で使われる評定平均は、一般的に次の成績から算出されます。

  • 1年生の学年末の成績
  • 2年生の学年末の成績
  • 3年生の1学期(前期)の成績

※3年生の成績をどの時点まで含めるかなど、細かな扱いは学校によって異なる場合があります。必ず在籍校の先生に確認してください。

「1年生の成績は関係ない」は大きな誤解

教学舎のある神奈川県の公立高校入試では、中学2年・3年の成績(内申)が使われます。そのイメージが残っているせいか、「大学受験も2年生からが本番」「1年生の成績は必要ない」と勘違いしている高校生が毎年たくさんいます。

しかし実際には、高校1年生の成績もしっかり評定平均に含まれます。しかも1年生は科目数が多い学年です。1年生でつまずいた分を2・3年生で取り返すのは、思っている以上に大変です。

学年末の成績は1学期からの積み重ね

3学期制の高校では、学年末の評定は1学期・2学期の成績も含めたうえで出されます。つまり「学年末だけ頑張って挽回すればいい」というわけにはいきません。学年末の成績を伸ばすためには、1学期からの継続した学習が必要になるということです。

評定平均は、高校1年生1学期の最初の定期テストから、もう始まっています。

評定平均の正しい出し方

では、具体的に評定平均を計算してみましょう。下の通知表(例)を見てください。

評定平均の計算に使う通知表の例(1年・2年・3年)
通知表(例)黄色の部分が評定平均の計算に使う成績

3学期制の高校では、上のような通知表が出され、評定平均の計算には黄色で示した「学年末」の成績を使います(2学期制の高校では「後期」または「学年末」と表記された成績が対象です)。3年生は1学期の成績を使います。

計算の手順

  1. 1年生の学年末の評定をすべて合計する(13科目で49)
  2. 2年生の学年末の評定をすべて合計する(12科目で50)
  3. 3年生1学期の評定をすべて合計する(10科目で42)
  4. 合計を全科目数(13+12+10=35)で割る

(49+50+42)÷35=4.028…
小数点以下第2位を四捨五入して、評定平均は「4.0」となります。

ポイントは、学年ごとの平均ではなく「全科目の評定の合計 ÷ 全科目数」で計算することです。体育・芸術・家庭科なども含めた、すべての科目が対象になります。

よくある間違い2つ

間違い① 学年ごとの平均を、さらに平均してしまう

1年生3.8、2年生4.2、3年生4.2と学年ごとの平均を出し、それを3で割ると(3.8+4.2+4.2)÷3=4.06…で「4.1」になってしまいます。

正しい値は4.0なので、差は0.1。わずかに見えますが、出願基準が「4.1以上」の指定校推薦だったらどうでしょう。「出せると思っていたのに、実は基準に届いていなかった」ということになりかねません。学年によって科目数が違うため、平均の平均では正しい値にならないのです。

間違い② 1学期・2学期の成績まで全部足してしまう

通知表に載っている成績を学期ごとにすべて足して割ると、この例では「3.8」になります。学年末の評定にはすでに1・2学期の成績が反映されているので、学期ごとの成績まで足すのは二重に数えているのと同じです。使うのは学年末の評定だけです。

3年生は、少なくとも2年分の通知表が手元にあるはずです。ぜひ一度、学年末の成績から現時点での評定平均を計算してみてください。1・2年生も、今の通知表で計算してみると、志望校の出願基準までの距離が見えてきます。

評定平均を上げるために、今からできること

定期テストで確実に点を取る

評定のベースになるのは定期テストです。教学舎では、教科書の内容を100%理解することを最も大切にしています。定期テストは授業と教科書から出題されるので、学校の授業を確実に理解することが、そのまま評定アップにつながります。定期テスト対策の考え方は「定期テストで差をつける。教学舎が選ばれる理由」でも詳しく紹介しています。

提出物・授業への取り組みを大切にする

2022年度の入学生から、高校でも「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で評価する観点別評価が始まりました。テストの点数だけでなく、提出物や授業への取り組みも評定に反映されます。期限を守る、ノートやレポートを丁寧に仕上げる、といった基本の積み重ねが大切です。

苦手科目を放置しない

評定平均は全科目の平均です。得意科目で5を取っても、苦手科目の2が平均を大きく引き下げてしまいます。「受験で使わない科目だから」と後回しにせず、苦手科目こそ早めに手を打つことが、評定平均を守るいちばんのコツです。

早い段階で「現在地」を知る

評定平均は、あとから取り返しにくい数字です。だからこそ、1年生のうちから自分の評定平均を把握し、志望校の出願基準と比べておくことが大切です。目標が数字で見えると、毎回の定期テストへの向き合い方も変わってきます。

無料学習相談

「評定平均、このままで大丈夫?」と感じたら

教学舎では、高校生一人ひとりの通知表をもとに、定期テスト対策と推薦・総合型選抜を見据えた進路のご相談を承っています。「評定平均の計算が合っているか確認したい」「苦手科目をどう立て直せばいいかわからない」といったご相談も大歓迎です。

お電話受付 14:00〜22:00(日曜除く)

保護者の方へ ― 学年別の声かけポイント

高校1年生の保護者の方

「1年生の成績も大学入試に使われる」ということを、ぜひ早めに伝えてあげてください。入学して最初の定期テストの結果が、その後の3年間の基準になります。部活動との両立に悩む時期でもあるので、テスト前の過ごし方を一緒に考えてあげると安心です。

高校2年生の保護者の方

学校生活に慣れ、中だるみしやすい時期です。1年生の学年末の成績から評定平均を計算し、推薦を考えるならどのくらいの数値が必要なのか、一緒に確認してみてください。2年生の成績は、評定平均の中でも大きな割合を占めます。

高校3年生の保護者の方

3年生1学期の成績は、評定平均に加わる最後の成績です。校内選考の時期や志望校の出願基準を早めに確認し、通知表から正しい評定平均を計算しておきましょう。

まとめ

今回のポイントは3つです。推薦型選抜・総合型選抜を考えている高校生に、ぜひ助言してあげてください。

  • 評定平均は、高校1年生1学期の成績から考慮される
  • 「学年末の評定の合計 ÷ 全科目数」で正しく計算する
  • 定期テスト・提出物・苦手科目対策の積み重ねが評定平均を決める

2021年にこの記事を書いてから、推薦や総合型選抜で大学に進学する高校生はさらに増えました。評定平均は、早く気づいた人ほど有利になる数字です。「まだ1年生だから」「もう3年生だから」と思わずに、今日から一歩ずつ積み上げていきましょう。

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  • 1989年開校、秦野市・小田急線「東海大学前駅」徒歩4分の高校生専門塾
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  • 定期テスト対策で評定を伸ばし、推薦・総合型選抜・一般選抜まで一貫してサポート
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